5/5のイベント
5月5日は子供の日、なんだけど、シモクラ・ドリームコンサートの最終日。音楽三昧のとびきり楽しい3日間を締めくくるのは、ドリーム・クラリネット・アンサンブルとトルヴェール・クヮルテットのみなさん。完全な木管シフトです。
ロビーにも木管楽器関連の展示が。写真は下倉楽器が自信をもっておすすめするマルカートのカラフル&強靭なケースたち。
話題の新製品を出して注目を浴びているヤマハのブースにも注目が集まります。トルヴェールの須川氏&田中氏もヤマハを愛用!
クラリネットといえばビュッフェ・クランポン。当然のように今日は朝一番から熱い視線があつまります。
セルマーのブース、そしてトルヴェールの彦坂氏もセルマーの大ファンです!
開演前のホールでも、コンサートを待ちわびるお客さまが盛り上がっています!実はこの日、ステージを縮小して客席をなんと、200席も増設していたのです!これでもぎっしりなのだからすごい!
Dream Clarinet Ensemble
昨年は四重奏だったけれど、今年はなんとそれにバスクラリネット2本を加えた6重奏。文字通り夢のクラリネットアンサンブルの登場です。このスタイルで演奏するのは「スペイン組曲」(アルベニス)より《セヴィリア》、《モリコーネ音楽メドレー》《ラブソディ・イン・ブルー》。編曲はすべて内田祥子さん。
リーダーはNHK交響楽団首席クラリネット奏者の伊藤圭氏。「今回はB♭管とバスクラというシンプルな構成でお送りします」と、簡単なあいさつのあとは音楽に集中。圧倒的なアンサンブルを繰り広げてくれました。
《ラプソディ・イン・ブルー》ではしゃれたグリッサンド一発で満場のハートをわしづかみにした神奈川フィルハーモニー管弦楽団首席の齋藤雄介氏!
紅一点、はるばる愛知からかけつけたセントラル愛知交響楽団の箱﨑由衣さん。
ユニークなバレルを装着!日本センチュリー交響楽団の持丸秀一郎氏。
ダイナミックなサウンド&表現力が魅力!東京都交響楽団の勝山大輔氏もバスクラリネットで大奮戦。
バスクラリネットは、N響アカデミーで活躍中の西川智也氏。
勝山氏は続く四重奏曲でB♭管に持ち替えて鮮やかな指さばきを披露。四重奏スタイル(箱﨑、西川両氏は欠場)で「オーディションのための6つの小品」から1,3,4,6楽章を熱演!おそらくドリームコンサート史上に残る名演奏でした。
プロフィール
伊藤 圭(Kei ITO)
1977年宮城県出身。
2001年東京藝術大学卒業。2002年JILA音楽コンクール室内楽部門第1位。2004年第6回日本クラリネットコンクール第一位。2006年第75回日本音楽コンクール入選。
これまでにクラリネットを千石進、日比野裕幸、野田祐介、山本正治、三界秀実、村井祐児の各氏に師事。室内楽を岡崎耕治、四戸世紀の各氏に師事。
現在、NHK交響楽団首席クラリネット奏者。
尚美ミュージックカレッジ専門学校、上野学園大学、フェリス女学院、愛知県立藝術大学、東京藝術大学講師。
齋藤雄介(Yusuke SAITO)
福島県郡山市出身。東京芸術大学器楽科卒業、同大学院音楽研究科(修士課程)修了。
第18回日本管打楽器コンクール入賞。2003年より神奈川フィルハーモニー管弦楽団に入団、2008年より首席奏者を務め、現在に至る。
これまでに秋山かえで、三界秀実、村井祐児、四戸世紀の各氏に師事。
持丸秀一郎(Syuuichiro MOCHIMARU)
横浜市出身。
武蔵野音楽大学、同大学院修了。ハンガリー政府国費留学生として、ハンガリー国立リスト音楽院修了。第12回日本木管コンクール入賞。第3回イタリア・カルリノ国際クラリネットコンクール優勝。これまでに、東京、横浜、大阪、兵庫、奈良等各地でリサイタルを開催する他、国内外の音楽祭へのゲスト出演、ソリストとしても日本センチュリー交響楽団と度々共演する。各種コンクールの審査員や日本各地でのマスタークラス、吹奏楽指導や音楽誌への執筆なども行っている。
勝山 大舗(Daisuke KATSUYAMA)
12歳よりクラリネットを始める。2008年東京音楽大学卒業。
第27回日本管打楽器コンクール入選。第22回日本木管コンクール第三位。
第81回日本音楽コンクール第二位。第8回日本クラリネットコンクール第三位。
クラリネットを日向秀司、浜中浩一、亀井良信、加藤明久の各氏に師事。
箱﨑由衣(Yui HAKOZAKI)
茨城県出身。
12歳よりクラリネットを始める。
2010年東京音楽大学卒業。在学中、特待生奨学金を得る。
2007年度東京音楽大学コンクール管打楽器部門第2位。
2009年第6回クラリネットアンサンブルコンクール一般の部C部門最高位。
2012年第6回日本クラリネットコンクール4位入選。
2013年第30回日本管打楽器コンクール第1位。併せて特別大賞、内閣総理大臣賞、東京都知事賞、文部科学大臣賞を受賞。東京ニューシティ管弦楽団と共演。
第37回茨城県新人演奏会に出演、奨励賞受賞。「茨城の名手・名歌手たち 第22回」演奏会に出演。「新進演奏家育成プロジェクト リサイタル•シリーズ」オーディションに合格し、東京文化会館にてリサイタルを開催。NHK FM「リサイタル•ノヴァ」に出演。
これまでにクラリネットを兼氏規雄、兼氏康雄、故内山洋、伊藤圭の各氏に師事。
西川智也(Tomoya NISHIKAWA)
大阪教育大学教育学部教養学科卒業。東京芸術大学大学院音楽研究科修士課程修了。これまでにクラリネットを和田尚裕、青山秀直、山本正治の各氏に師事したほか、国内外の著名な演奏家の諸氏に学ぶ。第23回宝塚ベガコンクール木管部門第2位、第9回東京音楽コンクール木管部門第1位、第24回日本木管コンクール第1位。日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団と協奏曲を共演。小澤征爾音楽塾、木曽音楽祭などに参加。現在は洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団およびNHK交響楽団「N響アカデミー」に在籍し、研鑽を続けている。
トルヴェール・クヮルテット
3日間のトリとして登場したのは、ご存知トルヴェール・クヮルテットのみなさん。入場時から会場内には《トルヴェールの「惑星」》などが流れ、ファンの期待はすでにフルヴォルテージ!
ソプラノは須川展也氏。現在はヤマハ吹奏楽団の指揮者としても新境地を開拓中.
アルトは彦坂眞一郎氏。冒頭に演奏した《グラーヴェとプレスト(リヴィエ)》は氏が高校生のころに「市川交響吹奏楽団」として全日本アンサンブルコンテストで金賞を受賞した思い出の楽曲、とのこと。
バリトンは、須川氏の後任として東京佼成ウインドオーケストラのコンサートマスターとして活躍する田中靖人氏。
《民謡風ロンドの主題による序奏と変装(ピエルネ)》でも超絶技巧を発揮!テナーは新井靖志氏。
この日は、リヴィエとピエルネという「定番」を披露。しかし、毎年なにかとんでもないことを仕掛けてくる彼らのこと。もちろん「定番」の演奏も素晴らしかったのだが・・・。
つい先ごろ録音したばかりだという20分近くの大作《ナポリ、ナポリ、ナポリ(編曲:石川亮太)》を披露。タイトル通りイタリア歌曲の名曲が入れ替わり立ち替わり、メンバーそれぞれの個性豊かな「演出」で繰り広げられ、ひとときもステージから目を離せないという楽しい大作。クライマックスでは、みんなで「サンタールチーア!」と大合唱。これからきっと全国のステージで、みんなで大合唱するんだろうね☆
会場では「惑星」をはじめ、トルヴェールのCDが大人気。《ナポリ、ナポリ、ナポリ》がCDになるのが待ち遠しい!早く知りたい!という方は、下倉楽器管楽器売り場にお問い合わせを!
プロフィール
87年に結成され07年に20周年を迎えた世界的アンサンブル。92年東京国際音楽コンクール第2位、第5回日本吹奏楽アカデミー賞「演奏部門」受賞。2000年にはオランダでの日蘭国交修好400年記念演奏会に招かれる。04年、ホルストの「惑星」を長生淳が全く新しく作りかえた「トルヴェールの《惑星》」のCDをイマジンベストコレクションよりリリース。07年初夏にはエイベックスより新CD「シャル・ウィ・サックス?」をリリースし、大好評を博している。
須川展也(すがわ のぶや)Nobuya Sugawa■ソプラノ・サクソフォン
東京藝術大学卒業。第51回日本音楽コンクール、第1回日本管打楽器コンクール最高位受賞。93年第4回出光音楽賞、94年度村松賞受賞。98年のTVCF「JTピース・スーパーライト」への抜擢に続き、02年にはNHK連続テレビ小説「さくら」のテーマ曲奏者としても話題をよんだ。文化庁芸術作品賞を受賞したサクソフォン協奏曲集「サイバーバード」(EMI)、レコード芸術誌上で特選盤となった「Exhibition of Saxophone」、09年5月リリースのCD 「ヴィルトゥオーゾ・コンチェルト」(avex)など、30枚近くのCDをリリースしている。年間100公演をこなすソリストであると共に、ヤマハ吹奏楽団常任指揮者を務める。1989年から2010年まで、東京佼成ウインドオーケストラ・コンサートマスターを22年余り務め、現在は協力アーティスト。11年春より東京藝術大学常勤講師を務める。
彦坂眞一郎(ひこさか しんいちろう)Shin-ichiro Hikosaka■アルト・サクソフォン
東京藝術大学大学院修了。安宅賞受賞。CBSソニー「ザ・ニューアーティスト・オーディション '88」においてFM東京賞、クリスティン・リード賞受賞。マイスター・ミュージックよりソロ・アルバム「バラード“即興への軌跡…!”」、「ダンス」、「エチュード」をリリースしており、99年6月に行われた東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C バッハからコンテンポラリーへ」では好評を博す。現在、上野学園大学准教授、桐朋学園芸術短期大学講師の他、「裏サックス」、「火星接近」のメンバーとしても活動している。最近のCDは、2008年にリリースされた新井靖志とのデュオによる「6つのカプリス~2本のサクソフォンのための作品集~」、2009年3月にリリースされたソロCD「明日の方へ」(共にマイスターミュージック)。
新井靖志(あらい やすし)Yasushi Arai■テナー・サクソフォン
コンセルヴァトワール尚美ディプロマ・コース卒業。赤松賞受賞。尚美コンクール管打楽器部門第1位、第4回日本管打楽器コンクール・サクソフォン部門第2位入賞。2000年にはソロデビューCD「ファンタジア」(マイスターミュージック)をリリースしている。また、彦坂眞一郎とのデュオによる「6つのカプリス~2本のサクソフォンのための作品集~」(マイスターミュージック)も人気を博している。最新CDはソロ・アルバム「夕べの歌」(フロレスタン)。意欲的な内容で、サクソフォンの新境地を開拓、高い評価を得ている。
田中靖人(たなか やすと)Yasuto Tanaka■バリトン・サクソフォン
和歌山県出身。 国立音楽大学在学中に第4回日本管打楽器コンクール・サクソフォーン部門第1位。 矢田部賞を受賞し、卒業後よりソリストとして各地でリサイタルなど幅広いコンサート活動を行い、テレビやラジオにも数多く出演。 また、サクソフォーン四重奏団《トルヴェール・クヮルテット》のバリトン・サクソフォーン奏者として国内外で活躍し、これまでに10枚を超えるCDをリリース。01年文化庁芸術祭レコード部門"大賞"を受賞。 ソロ・アルバムに、91年「管楽器ソロ曲集・サクソフォーン」95年「ラプソディ」(東芝EMI)97年「サクソフォビア」(東芝EMI)03年「ガーシュインカクテル」(佼成出版社)をリリース。 03年、和歌山県より「きのくに芸術新人賞」を受賞。 サクソフォーンを故・大室勇一氏に師事。 現在、愛知県立芸術大学講師、昭和音楽大学および同短期大学の講師として後進の指導にあたっている。東京佼成ウインドオーケストラ コンサートマスター。
小柳美奈子(こやなぎ みなこ)Minako Koyanagi■ピアノ
東京芸術大学卒業。従来の「伴奏」というイメージを変えてしまうとの定評を持つアンサンブルピアニスト。国内での活動はもとより、吉松隆「サイバーバード」の準ソリストとして、フィルハーモニア管弦楽団との共演、アメリカ、メキシコ、トルコなど海外での活躍も多い。ソロCDを2枚、また須川展也及びトルヴェール・クヮルテットとのレコーディングは10数枚を超える。