5/3 ドリームコンサート クイックレポート!

いよいよ始まりました!

2014年シモクラ・ドリームコンサート。今日(5月3日)から3日間にわたって駿河台が楽器族であふれます。会場は毎年正月の大学駅伝では紫紺のたすきで、そして毎年夏の大学ビッグバンドコンテストではビッグサウンズオーケストラで有名な明治大学の2つのホールが舞台になります。

午前11時過ぎにはリバティホールの前に早くも行列が。この日はポップス中心の小編成バンドが3つ登場するのに、なんと入場料は500円!お昼代より安いのに、おなかいっぱいになる!と大好評


毎年楽しみにしているお客様も続々と集結。最終日のトルヴェール・クヮルテットの人気者、彦坂眞一郎氏の師匠である忠地美幸氏(右)

ユーフォとチューバのユニークなJAZZデュオ「チューバマンショー」にも新作を提供した作曲家でもある中隆志氏は、八王子市立第二中学の教え子たちと。

下倉楽器オリジナルブランド「マルカート」の全モデルと主要ケースが展示され、熱い視線を浴びています。休憩時間にはもちろん試奏も可能です。


いよいよ開演。3日間のステージマネージャーをつとめる下倉楽器の敏腕営業マン、飯塚憲太郎の雄姿。この日にトリをつとめるザ・ジョイフルブラスのトランペット奏者、牧原正洋氏の武蔵野音楽大学における後輩でもあります。


Saxophone Quartet atena

Saxophone Quartet atena

幕開けは、才色兼備合わせもつサクソフォン四重奏団「アテナ」を出したばかりの彼女たちの演奏曲目は《エレクトリカル・パレード(ディズニー)》《サクソフォン・シンフォネット(ベネット)》《琉球幻想曲(伊藤康英)》「子供の領分」より(ドビュッシー)《民謡風ロンドの主題による序奏と変奏(ピエルネ)》そしてアンコールは《ラグタイム組曲(タービン)》。特に注目をあびたのは《琉球…》冒頭での、息の音だけでの波の表現。

アテナは、2009年に結成。ソプラノサックス担当は塩安真衣子さん。

テナーサックスは富岡祐子さん。二枚目のアルバムとなる「Le Bal」タイトル曲では、サウンドの中核として重要な役割を果たしている。

アルトサックスは江川良子さん。クラシック以外の分野でも大活躍。

アンサンブルの低音を見事な技量で支えるバリトンサックスは平賀美樹さん。


プロフィール

2009年結成。
2010年ノナカ・アンナホールにてコンサートを行う。
2012年4月トッパン・ホールにて初のリサイタルを開催。
その他、イベント演奏や音楽鑑賞教室、
声楽や多様な楽器との共演など様々な活動を展開。
2013年4月、
1st アルバム「水晶の籠 -La Cage de Cristal-」を
マイスター・ミュージックよりリリース。(MM-2148)

次世代を担う 実力派女流サクソフォーン四重奏団である。

塩安真衣子(ソプラノ・サクソフォーン)

昭和音楽大学、並びに、フランス国立セルジー・ポントワーズ音楽院卒業。
第19回日本管打楽器コンクール第5位入賞。第20回FMAJI国際コンクール(フランス)において審査員12人全員一致の一位受賞、並びに全部門総合優勝、併せてOISE賞受賞。
2005年、ソリストとして招待され、OISE音楽祭ツアーに参加、パリ国立高等音楽院ロレア・オーケストラをはじめとするプロ・オーケストラと数多くのコンチェルトを共演、コンサートを行った各地知事よりメダルを授与される。専門誌に掲載されるなど大きく話題を呼んだ。
現在、ソロのほか国内主要オーケストラのエキストラ、室内楽などで活動、後進の指導にもあたるほか、サクソフォン専門の作編曲家としても活躍している。
2011年秋、フォスターミュージックよりアンサンブルスコア「Quintet CIRC Collection」リリース。
サクソフォーンを彦坂眞一郎、松村恵子、J.Y.フルモーの各氏に師事。
Saxophone Quartet athena、Quintet CIRC各メンバー。

江川良子(アルト・サクソフォーン)

2001年東京芸術大学卒業、2003年同大学院修了。
在学中に市川市文化会館オーディションに最優秀(管・打楽器)にて合格、同演奏会に出演。ならびに東京文化会館新進音楽家デビューコンサートオーディションに合格、同演奏会に出演。2003年ノナカ・サクソフォンコンクール第2位。現在はフリーのサクソフォン奏者として様々な演奏活動を行っている。
2002年より『チャンチキトルネエド』に参加、2008年にはインドネシア日本美術展「KITA! Japanese Artists Meet Indonesia」(インドネシア)に出演、そのパフォーマンスが現地のメディアに取り上げられる等、好評を得た。2009年にアルバム「CHANCHIKI TORNADE」をリリース。また2006年より『清水靖晃&サキソフォネッツ』に参加、アルバム「PENTATONICA」をビクターエンタテインメントよりリリース。ロシア、キューバ等での海外公演も行っている。
その他、サクソフォン四重奏団『ストライク』『code"M"』『Ensemble Otto Voci』『Saxophone Qartet athena』等、様々な音楽・編成・形態のアンサンブルを精力的に行っている。
これまでにサクソフォンを彦坂眞一郎、須川展也、冨岡和男、平野公崇の各氏に、室内楽を中村均一氏に師事。

冨岡祐子 (テナー・サクソフォーン)

東京藝術大学を経て、同大学大学院修士課程修了。
2005年に渡仏し、フランス国立ブール・ラ・レンヌ音楽院にて研鑽を積む。同音楽院を審査員全員一致の特別最優秀賞で卒業。また室内楽においても審査員全員一致の優秀賞。
2007年1月、パリ日本文化会館主催「Les nouveaux talents japonais de la musique」(日本の音楽の若き才能コンサート)に出演。好評を博す。その他、パリ市内外でリサイタル等の演奏活動を行うなど、意欲的に活動。
2008年7月、2009年7月にソロ・リサイタルを開催、好評を博す。また2010年よりピアニスト・羽石道代と共にSeries FOCUSリサイタルシリーズを展開。
現在はソロ活動の他、“サクソフォーンカルテット・アテナ”のテナー奏者として室内楽活動、また様々なオーケストラのエキストラ出演をはじめ、後進の指導にも力を入れるなど、幅広く活動している。
これまでにサクソフォンを冨岡和男、須川展也、平野公崇、エルワン・ファガンの各氏に、室内楽を中村均一、ディディエ・ドゥレットルの各氏に師事。

平賀美樹 (バリトン・サクソフォーン)

埼玉県立伊奈学園総合高等学校を経て、洗足学園音楽大学卒業。
同大学卒業演奏会に出演。 在学中、A.リード氏指揮による吹奏楽ヨーロッパコンサートツアー&レコーディングに参加。東京藝術大学別科修了後、渡仏。パリ10区ベルリオーズ音楽院及びセルジー・ポントワーズ音楽院を審査員全員一致の1等で修了。
ピカルディー・ヨーロピアン音楽コンクール名誉1等賞、UFAMパリ国際音楽コンクール1等賞及びアドルフサックスコンクール(L'Hay-les Roses)第2位。第3回アドルフ・サックス国際コンクール(ベルギー/ディナン)セミファイナリスト。 2004年、パリ郊外に於いてリサイタルを開催し、同年12月に帰国。
現在、ソロ、アンサンブル、オーケストラや吹奏楽のエキストラとして活動する傍ら、音楽教室や中・高等学校吹奏楽部のサクソフォーン講師として後進の指導にもあたる。『Quintet CIRC』、『Ensemble Otto Voci』メンバー。
サクソフォーンを冨岡和男、池上政人、新井靖志、栃尾克樹、F.モレッティ、J=Y.フルモーの各氏に師事。


大筒小筒

大筒小筒

ストリートでも見るものを楽しませる「大筒小筒」。どのような会場でも、まるでストリートでの大道芸のようなパフォーマンスを繰り広げ、とサクソフォン&パーカッションの迫力のサウンドにお客様も驚きと感動を隠せない様子。また、ボケとツッコミのお二人のMCに笑いが絶えない、楽しいステージでした。

サックスもパーカッションも、大きな意味では「筒」(共鳴体)をもつ、ということから命名された…んだけど、井出さん、マルカートのブースでいったい何やってんの!?

なんと井出さん、展示してあった金メッキのマルカートをそのまま使って演奏開始!この粋(いき)なはからいに、下倉スタッフも驚きと感謝の気持ちでいっぱいに!適当な展開なのに、なんとも見事な音色と迫力ある表現力で会場は圧倒されたのでした。当日は《パーク、ドライヴ、サンセット》《カンパネルラ》《裸の王様》《明日になれば》他を熱演!今度はマルカートのカーヴド・ソプラノを選択。かわいいけれど音程が…と言われることが多いこの楽器だけど、マルカートはさすが音程もばっちり。あとで展示コーナーにはひとだかりができちゃいました!

岡部さんはウォッシュボードを装着!こうなるともう、ふたりには歯止めが利きません・・・。

練り歩いたり・・・。

こんなことしたり、もうやりたい放題で会場もバカ受け!

それにしても、井出さんの面白いトークと、岡部さんの身体能力はすごいですね!

お二人のパワフルなステージに、元気を分けてもらった気がします!


プロフィール

2009年11月結成
井出慎二(Sax)、岡部量平(per)氏と共にサックスとパーカッションのみ(筒楽器)
の大小様々、手持ちの限りの楽器を駆使してお届けする破天荒ユニット。
ジャンルの枠を超えた唯一無二のオリジナルサウンドに挑戦すべく、新境地を切り開く。

 「あなたのハートを筒抜けにします!!」


ザ・ジョイフル・ブラス

ザ・ジョイフル・ブラス

すっかりあったまった会場に真打登場!「The Joyful Brass」。迫力満点のジャズでしたね!メンバーそれぞれのソロコーナーも圧巻でしたが、やっぱり6人でのフォルティッシモは思わずのけぞってしまうほどの音圧感ですごかった!お客様の中には「イエーイ!」と感激の掛け声をかけていました。

セクシーさと美しさ、そして楽しさを思う存分感じ取ることができ、ジャズの面白さを再確認しました。

すべての楽器でマイナスワン演奏が可能、というすぐれものの伴奏音源付楽譜シリーズ(フォスターミュージック)も好評発売中。

収録曲は《ブルースマーチ》《アイ リメンバー クリフォード》《煙が目にしみる》《オルフェのサンバ》《グレンミラーメドレー》《星条旗よ永遠なれ》 など全10曲。

リーダー苅込博之氏…あれ、トロンボーンのベルが見えない?!これは秘技「コップ&ベル」で、ガラスのコップを左手でスライドの一方にかぶせ、そこに共鳴させる離れ業。

明治大学ビッグサウンズ出身のトランペット奏者、菊池成浩氏はジョイフルの切り込み隊長。朗々と響くハイノートが魅力です。

牧原正洋氏のスタイリッシュなトランペットは、会場の女性たちのハートをがっしりわしづかみ!

この日はレギュラー橋本佳明氏の代打で、高橋朋史氏がトロンボーンで参戦。橋本氏のオリジナル《オータム・ブリーズ》などを熱演!

《星条旗…》で驚異の表現力をみせたチューバ家中勉氏は、この日は《亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル)》のソロで注目を浴びたました。

ドラムの荒張正之氏はダイナミックなプレイで会場を魅了。最後はスティックをなげすて手でたたく荒技も!


プランジャー(トイレの詰まりを吸引して修繕する道具)を、なんと柄ごと使って熱演するリーダーと牧原氏。ふつうは柄を抜くよね?(笑)

プロフィール

1994年に結成された金管楽器とドラムスによるジャズユニット。
そのステージは最高のブラスエンターテイメント!観る者すべてをたちまちジョイフルの世界へと引き込んでしまいます。ライブハウス、イベントステージはもちろんのこと、全国の小中高等学校でのコンサート等も行い好評を得ています。その他にも、NHKの番組ゲスト出演、歌手のキム・ヨンジャさんとの共演(日本クラウンDVD)、そして日本テレビ系ドラマのサウンドトラックレコーディング(エーベックス)など、活動は多岐に渡る。また、2003年カフアレコードより発売されたアルバム「Brass Craze!」は、管楽器パラダイス(音楽之友社)でも特集記事が載り話題になりオリジナルアレンジの楽譜も10曲出版。メンバーはシャープス&フラッツ、ニューハード、ブルーコーツ、ゲイスターズ等の日本を代表するビッグバンドの経験者で構成されています。

Hiroyuki Karikomi 苅込 博之(Trombone/Leader)

千葉県君津市生まれ。東京ディズニーランド専属を経て、岡本章生とゲイスターズ、豊岡 豊とスイングフェイス、森 寿男とブルーコーツなどのビッグバンドに参加。これまでにコンコード、サンフランシスコ、ラスベガス、トロント、モントリオール、ソウル、上海、平壌などのジャズフェスティバルやイベントに出演。そしてちょっと変わった活動としては、SMAP出演のテレビドラマでミュージシャン役として出演したり、所ジョージ司会の日本テレビ系バラエティー番組で木製トロンボーンを演奏したりと、多彩な活動を見せている。現在、ザ・ジョイフルブラスを主宰する他、中川喜弘とデキシーディックス、花岡詠二オールスターズのメンバーとしても活躍中。

Naruhiro Kikuchi 菊池 成浩(Trumpet)

神奈川県横浜市生まれ。横浜市立大学卒業。卒業後、宮間利之とニューハードオーケストラに入団。数々のジャズフェスティバルやコンサートで活躍。2000年にはニューヨークのJVCジャズフェスティバルにも出演する。スタジオワークとしては、ラルク・アン・シエル、知念里奈、氷川きよし、上戸 彩などのレコーディングに参加。またレイ・チャールズ、ルー・タバキンなどの大物アーチストとの共演経験を持つ。現在、原 信夫とシャープス&フラッツや宝塚、劇団四季などのミュージカルに定期出演。ザ・ジョイフルブラスではボーカルも担当。

Masahiro Makihara 牧原 正洋(Trumpet)

岩手県宮古市生まれ。武蔵野音楽大学卒業。卒業後、角田健一ビッグバンド、谷口英治クインテット、オルケスタ・デル・ソルのメンバーとしても活動し、CD録音やNHKの「セッション505」等の番組にも出演。和田アキ子のサポートメンバーとして、コンサート、紅白歌合戦等出演。自己のバンドの他、宮間利之&ニューハード、須永辰緒プロデュースによるexperience等のライブ活動をする傍らスタジオワークも精力的にこなしている。2006年11月リットーミュージック社より教則本 『 はじめてのビッグ・バンド トランペット編 』を出版。

Yoshiaki Hashimoto 橋本 佳明(Trombone)

兵庫県多可郡生まれ。大阪音楽大学卒業。ニューコンサート、アロージャズオーケストラ等に参加。'92年上京。郷ひろみ、つのだ☆ひろ、大黒摩季等のツアーサポートを行う。その他、久保田利伸、MISIA、小林 桂等、参加したレコーディングは多数。現在、自己のバンドHASHIYAN PROJECTの他、原 信夫とシャープス&フラッツ、角田健一ビッグバンド、早川隆章&T-Sliding等で活躍。ミュージックスクール「ダ・カーポ」講師。

Tsutomu Ienaka 家中 勉(Tuba)

東京都葛飾区生まれ。日本大学藝術学部音楽学科卒。チューバを宮川暉雄氏、小倉貞行氏に師事。在学中より、在京オーケストラや吹奏楽団にエキストラとして出演。ジャズ、クラシック、ポルカ、ポピュラー、スタジオ等、多彩なジャンルで活動。また、自ら「ブラス・ベース」と名乗り、チューバの新たな可能性を探り、その認知に努めている。アルプス音楽団、中川喜弘&BarBarBarデキシーJAZZオールスターズ、渡辺正典とキングクレオール、ブラスクインテット・ザ・ガッツのメンバー。

Masayuki Alahali 荒張 正之(Drums)

千葉県旭市生まれ。東京コンセルヴァトアール尚美ジャズ科卒業。在学中よりジャズ、ラテン音楽のライブ活動を始める。現在、ラテンエストレージャ、和田雄二郎トリオのメンバーとしても活躍中。また、ソフトバンク株式会社発行"PC music"に、ドラムプログラミングに関する連載を担当。株式会社スパイクより、単行本"DTM打ち込みドラムマスター"(共著)を出版。
→ドラム&パーカッションの秘密基地


ラストは全員そろって!

アンコールは「アテナ」「大筒・・・」と一緒に、《シングシングシング》!井出氏と牧原氏のバトル!・・・という大熱演で初日がめでたく終了。さて、この翌日。明治大学自慢のアカデミックホールでブラスファン感涙の名演が?!

会場MAP


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